保険の再審査面談顛末 打ち止め、これで最後 | 尼崎市杭瀬駅2分!マッケンジー法なら中野整形外科・運動器リハビリテーションクリニック

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保険の再審査面談顛末 打ち止め、これで最後

もう、エエ加減、自分でもしつこいなあとも感じているのです。

再審査面談の場には何度足を運んでも、結局同じ話が繰り返されるだけでしたので。

これは恐らく、相手をしてくださっている審査の先生方や同席される事務方(事務方は毎回違う方ですが)も同じ感慨をもたれているのでしょうけれど。

でも、ひと月に7件もの数がいっぺんに返戻されてくると、これはなにか行動を起こさずにはいられないじゃあ、ないですか。すべて運動器リハの、初回2単位算定が過剰だとの返戻です。

査定についての疑義を話しても、また同じ答えしか返ってこないのは目に見えているので、前回の面談において、私が不満/不思議に感じたことをぶつけてみて、それにどのような答えをいただけるのか、ということを確認するのをメインの目的として、お話を傾聴するために再審査面談を、またしても申し込みました。

返戻をうけた当該のカルテに前回までと同様、当方のコメントを付けて、カルテのコピーとともに、そして今回は次のような手紙をつけました。

 

前回の再審査請求面談の席上において、審査のA先生より兵庫県では運動器リハビリテーションについては手術後などの病名がついているもの以外は1単位の算定とすべきだというコンセンサスがあるということ、その理由にはさしたるものがないこと、と提示されました。査定をするのに、その理由がないというのは全く理解に苦しみます。

コンセンサスと表現されるのも、兵庫県での審査の先生方と保険者の間だけの局地的な合意であるにもかかわらず、その判断を覆すためには学会の答申が必要だと、全国規模でのコンセンサスを提示するように要求されました。

私が理学療法士の知人を介して知りえた情報では、兵庫県以外の都道府県では少なくとも20を超える地域で運動器リハの2単位以上の算定が認められている件を指摘すると、

他府県で認められていても、兵庫県では認めないことは不法ではない。その逆の事例もありうるからだと。保険は画一性を嫌うのだ、と回答されました。

保険はその成り立ちからして画一性を嫌うといわれるのであれば、兵庫県内でも、画一的に運動器リハをすべて1単位とするようなことは牽強付会でしょう。

学会からの答申があり、保険算定のルールが覆された例として、腱板修復術について肩関節形成術を算定した件を挙げられました。

しっかりと時間をかけて肩関節内の構造物を修復しているのを、単なる滑膜のdebriedmeentと同じ点数しか認めてもらえない異常な事態が全国的にまかり通っていたのに、全国の肩関節外科医が怒って結託し、肩関節学会を通して意見表明した事例です。

全国的に査定が行われていた事例と、今回の運動器リハ算定の、兵庫県が特に突出しているような例を同列に並べるのは例として適当ではないと感じます。

学会からの答申があれば、しっかりディスカッションをしていく、とも言及されていましたが、そもそも2単位を査定するのにはなんの理由もない、と明言されている立場から、どのようなディスカッションをされるおつもりなのでしょうか。相当の主張がおありであるなら、せっかく再審査の面談の場を設けていただいているわけですので、面談の場でしっかり表明されてはいかがかと思うのです。私はそれを拝聴するために診療時間の合間をぬって神戸三宮まで足を運んでおります。

運動器リハの2単位以上の算定を妥当だとするためには、学会からの答申という学問的な根拠が必要だと当方へ要求する前に、2単位の算定は過剰だとする根拠をそちらから示すべきでしょう。

骨折、急性期の病態や術後などに対しては、2単位くらいの単位設定を認めていこう、というのが大まかなコンセンサスだとも言及されていましたが、リハビリテーションの現場からみるとそれは全く逆で、骨折、手術後、というのはなにが問題か、何が障害されているのか、どの組織が傷んでいるのか、ということがクリアカットに分かります。そうすれば、やるべきことが自ずから決まってくるので、患者さんの状態を評価するのはそう難しいことではありません。現に、術後にはリハビリテーションのプロトコールが作られていることが多く、術後はその計画に沿って粛々とリハビリを進めていくだけではないですか。

逆に慢性期の病態のほうが、種々雑多な要因が絡み合い、状態を評価するのに経験と技術を要します。新米PTの仕事は術後のリハビリから始まります。慢性的な病態の患者さんには太刀打ちできないからです。

現場で生じている現実とは全く乖離した審査の判断が、兵庫県に居住する方々の、正当な運動器リハビリテーションを受ける権利をないがしろにしています。

そもそも、運動器リハビリテーションの算定そのものをしっかりと見つめなおすことが必要ではないでしょうか。当院の近隣の内科でも、柔道整復士を雇用してマッサージ施術をさせている施設があります。また、嘆かわしいことですが、整形外科医が同様の処置を行っている施設もあります。PTが運動器リハⅡと称して、マッサージ施術を行っている施設もあります。全くの慰安行為です。診療内容に優劣を付けることにもつながることですがら、詳細に内容を検討して可否を判断するのは不可能であろうとは思いますが、少なくとも、金儲けではなく、しっかり時間をかけて患者さんのために評価、指導などの診療を行っていることに対して、十把一絡げに算定自体が認めないとは、リハビリテーション診療自体を萎縮させています。

兵庫県の他の施設で運動器リハビリテーションをおこなっているPTと情報交換をすると、運動器リハは時間がかかったとしても、請求は1単位とするよう上司から指示がある、と言っておりました。兵庫県は特殊で、請求してもどうせ通らないから、というのが、その理由だというのです。

運動器リハビリテーションには時間をかけても評価されない、との診療行為への萎縮が兵庫県では起こっている現実をどう考えられますか。

思惑どうりで想定内、ということでしょうか。

他の都道府県の状況とも照らし合わせて、兵庫県内での現在のコンセンサスが妥当なのかどうかという自己省察は成されているのでしょうか。

 単なる慰安行為であるマッサージ施術については、最近は整骨院でも保険を適用せず、自費で行う施設が出てきているようです(どうも、自己保全のためか、整骨業界内でそのようにすべきだとの意見が増えてきているようです)。

医療の範囲で行うリハビリテーションにおいても、特に運動器リハビリテーション(Ⅱ)の算定については慰安行為とそうでないものを分けて考える必要があり、それらを十派一絡げに扱うのは問題があると私は考えます。

前回の面談を受けて、私に生じた疑義を並べました。

ご見解をお聞かせいただきたいと期待しております。

 

手紙にはまた、事務方へのお願いコメントをつけました。

兵庫県以外の地域では、運動器リハの算定を、実際どのように運用されているのか、再審査面談の席で話し合ううえでの資料として、事務方のネットワークを通じて調査いただけないでしょうか、と。

上記手紙の中でも言及していますが、兵庫県以外の20以上の地域では2単位算定にさしたる問題は指摘されておらず、そのまま保険には通っているとの情報は知人を通して確認しているものの、実際の公的なデータとしてはどうなのか、気になるじゃあないですか。

 

この項、つづく。

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